「LINE広告って費用はどれくらいかかるの?」
「予算をどのように設定すればいいのか分からない…」
LINE広告の運用をしたいものの、広告費用について上記のような悩みを持つ方も多いでしょう。
圧倒的なユーザー数を誇るLINE広告は、新規の見込み客にリーチしやすく、集客や売上アップを目指す企業から注目を集めています。
そこで本記事では、LINE広告の料金体系や費用対効果を上げるためのコツを詳しく解説します。 LINE広告の運用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
LINE広告の費用・料金体系の特徴

LINE広告は、広告主が予算を柔軟に設定できる料金体系のため、無理なく広告運用を始められます。
ここでは、LINE広告費用に関する3つの特徴を紹介します。
- 広告主が自由に金額を決められる
- 予算の上限金額を設定できる
- 設定した金額は後から変更できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
広告主が自由に金額を決められる
LINE広告は広告主が自由に出稿予算を設定できるため、少額からでもLINE広告の運用を始められます。
初期費用や定額プランはなく、1日数百円から広告配信が可能です。 自社のビジネス規模やターゲット層に合わせて柔軟に広告を運用できるため、無駄なコストを抑えつつ、効率的に集客がしていけるでしょう。
まずは少額から始めて、広告の効果を確認しながら段階的に予算を増やしていくのがおすすめです。
予算の上限金額を設定できる
配信開始前に広告費の上限を「日予算」と「キャンペーン予算」の2種類で設定できます。 以下に、それぞれの内容とポイントをまとめました。
種類 | 内容 | ポイント |
---|---|---|
日予算 | 1日の目安となる金額を設定 | ・設定金額の200%まで課金対象 ・日予算が1,000円の場合、2,000円までが課金対象 ・200%を超えた分は課金されない ・日予算は上限ではなくあくまで目安 |
キャンペーン予算 | 広告キャンペーン全体の上限金額を設定 | ・設定単位は「月単位」または「全期間」 ・上限金額に達すると自動で広告配信が停止 ・課金は設定金額内に収まる |
日予算は1日の目安金額なので、設定額を超えることもありますが、キャンペーン予算に上限を設けることで、広告費の使いすぎを防げます。
正確に広告予算を管理するには、日予算とキャンペーン予算を併用するのが良いでしょう。
設定した金額は後から変更できる
広告を運用していると「もっと予算を増やして広告配信を強化したい」「反応が悪いから予算を減らしたい」といったケースがよくあります。
LINE広告では、日予算・キャンペーン予算ともに、運用開始後でも設定金額の変更が可能です。
金額はいつでもLINE広告の管理画面から変更でき、保存後すぐに反映されます。
なお、キャンペーン予算を月単位で設定している場合は、手動で変更しない限り翌月も同じ金額がそのまま引き継がれるため注意が必要です。 月が切り替わるタイミングで配信結果を確認し、必要に応じて予算を見直しましょう。
LINE広告の費用・料金が発生するタイミングは?3つの課金方式

LINE広告では、以下の3つの課金方式から広告の目的やターゲットに合わせて選ぶことができます。
- クリック課金
- インプレッション課金
- 友だち追加ごとに課金
費用が発生するタイミングも合わせて、順番に見ていきましょう。
①クリック課金
クリック課金は、ユーザーが広告をクリックしたタイミングで費用が発生する課金方式です。つまり、広告が表示されるだけでは費用はかかりません。
【クリック課金のメリット・特徴】
- 興味を持ったユーザーに効率的にアプローチできる
- 広告の成果(クリック数)が明確にわかりやすい
- 無駄な広告費を削減できる
WEBサイトへの誘導や、資料請求、商品購入など、ユーザーに具体的な行動を促したいときに有効です。
ただし、クリック後の広告ページがわかりにくかったり、購入や問い合わせまでの流れが複雑だと、ユーザーは途中で離脱してしまい、成果に繋がりにくくなります。
ユーザーがスムーズに次のアクションへ進めるように、広告ページの情報やデザイン、導線をわかりやすく整えてみてください。
②インプレッション課金
インプレッション課金は、広告がユーザーの画面に表示された回数に応じて費用が発生する課金方式であり、1000回表示ごとに費用が発生します。
【インプレッション課金のメリット・特徴】
- 多くのユーザーに情報を届けられる
- ブランドや商品の認知度を高めやすい
- 比較的安定した費用で大量の表示回数を確保しやすい
クリック課金と違い、ユーザーからのクリックがなくても広告費用が発生するため、費用対効果を測りづらい点はありますが、「まずは知ってもらう」ことを目的とする場合にはおすすめです。
また、すでに商品を購入したユーザーに対して、関連商品や類似商品の購入を促したいときにも活用できるでしょう。
③友だち追加ごとに課金
友だち追加ごとに課金は、ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加したタイミングで費用が発生する方式です。LINE広告ならではの独自課金モデルで、友だち追加されるまで費用はかかりません。
【友だち追加ごとに課金のメリット・特徴】
- LINE公式アカウントのリストを効率よく増やせる
- 友だち追加後は、メッセージ配信やLステップを活用したアプローチが可能
- ユーザーとの関係構築やリピーター獲得の基盤を作りやすい
LINE公式アカウントを友だち追加するユーザーは、自社の商品やサービスに対して高い関心を持っている可能性があり、購入や申込みにつながる見込み客とも考えられます。
LINE公式アカウントの友だちを増やすだけでなく、追加後の配信内容やサポート体制も、事前にしっかり整えておきましょう。
【予算設計例】LINE広告の費用・料金と出稿期間の目安

LINE広告の費用や出稿期間は広告の目的・ターゲットによって異なりますが、目安となる広告の予算は以下の通りです。
- 認知拡大やWebサイトへの集客を目的とする場合
→ 月額30万円の出稿を、3ヵ月以上継続 - LINE公式アカウントへの「友だち追加」を増やしたい場合
→ 月額10万円の出稿を、3ヵ月以上継続
月10万円~30万円程度がLINE広告の公式ガイドラインでも推奨されており、実際にこの予算で運用することで配信効果が安定しやすい傾向にあります。
少額からでもLINE広告の配信は可能ではあるものの、配信枠はオークション形式で決まるため、極端に低い予算設定ではユーザーに広告が表示されない可能性が高くなります。
特に競合が多いジャンルや、細かいターゲティングをする場合は、ある程度の予算を確保しておくようにしましょう。
LINE広告で選択できる2種類のオークション入札方法

LINE広告が表示される配信枠はオークション形式で決まります。他社とターゲットユーザーが重なった場合、最も高い入札額を提示した広告が、配信枠に表示される仕組みです。
なお、LINE広告はセカンドプライスオークションを採用しており、実際に支払う広告費用は2番目に高い入札額に1円を加えた金額です。たとえば、A社が150円、B社が200円だとしたら、B社の支払い額は151円になります。
そして、オークション入札方法は「自動入札」と「手動入札」の2種類となるため、以下でそれぞれの特徴について詳しく解説していきます。
自動入札|予算内で入札額が自動調整される
自動入札は、あらかじめ設定した入札単価や予算に合わせて入札額が自動的に調整されます。AIが過去のユーザーの行動パターンを学習し、リアルタイムで最適な入札額に調整してくれるため、常に管理する必要がなく運用の手間を減らせるのが特徴です。
なお、AIの学習には月に40件以上のコンバージョン獲得が目安とされています。コンバージョンとは、ユーザーが広告経由で具体的な行動を起こすことを指し、「商品の購入」「資料請求」「LINE公式アカウントへの登録」などが挙げられます。
データが蓄積されることで、AIがより正確に「どのユーザーに、どのタイミングで、いくらで広告を配信すれば効果が出るのか」を判断できるようになります。
運用開始の段階でコンバージョン数の増加を目指し、ユーザーのデータを集めていきましょう。
手動入札|入札額を都度変更できる
手動入札は、LINE広告の運用担当者が入札単価を設定し、配信状況に応じてその都度調整を行う形式となります。
オークションで特定の配信枠を獲得したいときや、クリック単価・インプレッション単価を細かくコントロールしたい場合に有効です。
ただし、広告の配信状況を常に確認しながら、適切なタイミングで入札額を調整する必要があるため、ある程度の広告運用経験とデータ分析力が求められます。
まずは、自動入札でLINE広告の運用に慣れてから、手動入札に切り替えるのがおすすめです。
LINE広告の費用対効果を高めるために押さえるべきポイント

実際にLINE広告を運用するうえでは、費用対効果を高めるためのポイントがいくつかあります。
- 自動入札で入札額を最適化する
- ターゲティング機能を利用して配信を効率化する
- 視認性の高い広告デザインとレイアウトを意識する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自動入札で入札額を最適化する
LINE広告のパフォーマンスを高めたいのであれば、自動入札を活用してみてください。
手動で入札額を設定する方法もありますが、入札額が低いと配信枠を確保できなかったり、逆に高くすると余計なコストがかかったりするリスクがあります。結果として、費用対効果が悪化する可能性も否めません。
一方、自動入札であれば、AIが最適な入札額をリアルタイムで自動調整してくれるため、無駄な広告費を抑えながら、効率的に配信枠を確保できます。
LINE広告で安定した成果を出すためにも、自動入札は押さえておきたいポイントと言えるでしょう。
ターゲティング機能を利用して配信を効率化する
LINE広告には、精度の高いターゲティング機能があります。ユーザーの性別や年齢、趣味・関心などの条件で配信先を細かく設定できるため、自社の商品やサービスに興味を持ってもらいやすい層に、効率よく広告を届けることが可能です。
ターゲットを絞ることで、無駄な広告配信を減らし、費用対効果を高められるでしょう。
ただし、ターゲットの絞り込みすぎには注意が必要です。
自動入札はAIがユーザーの行動を学習し、入札額を自動調整しますが、ターゲットの範囲が狭すぎるとAIの学習が進みづらく、自動入札の効果が十分に発揮されません。
最初は広めにターゲティング設定をし、配信データを確認しながら徐々にターゲットの精度を高めていくのがおすすめです。
視認性の高い広告デザインとレイアウトを意識する
LINE広告でユーザーの興味を引くには、目立つデザインと、ひと目で内容が伝わるレイアウトを意識するのがポイントです。
ユーザーが広告を見た瞬間に「自分に関係がある」と感じれば、広告をクリックする可能性が高まり、購入や問い合わせといったアクションにつながります。
特にタイムラインやトーク画面といった多くの情報が集中する配信枠では、他の投稿にLINE広告が埋もれてしまいがちです。そのため、LINE広告には自社の商品やサービスがひと目でわかる画像を使い、目立つ色や大きなフォントでインパクトを出しましょう。
また、「限定」「無料」「今だけ」といったキーワードを組み合わせることで、ユーザーの興味を引きやすくなります。
広告デザインは複数用意し、どのLINE広告が最も効果的かを比較・検証することも重要です。
LINE広告の費用・料金に関するよくある質問

最後に、LINE広告の費用・料金に関するよくある質問をまとめました。
- LINE広告の最低出稿金額はいくら?
- LINE広告で利用できる支払い方法は?
ひとつずつ、気になる疑問を解消していきましょう。
LINE広告の最低出稿金額はいくら?
LINE広告には、初期費用や定額プランはなく、広告の目的に合わせて3つの課金方式から選択し、運用できます。
以下は、3つの課金方式の最低出稿金額です。
課金方式 | 最低出稿金額 | 費用相場 |
---|---|---|
クリック課金 | 1クリックあたり 24円 | 1クリックあたり 40円〜150円 |
インプレッション課金 | 1,000回表示あたり 200円 | 1,000回表示あたり 400円〜1,000円 |
友だち追加課金 | 1人追加あたり 50円 | 1人追加あたり 100円〜400円 |
少額からでもLINE広告は出稿できますが、広告の配信枠はオークション形式のため、予算が低すぎると他の広告主に競り負けてしまい、広告が表示されない可能性があります。
LINE広告の効果を得るためには、月30万円程度の予算を確保して運用を行うのがおすすめです。
LINE広告で利用できる支払い方法は?
LINE広告の支払い方法は、オンラインアカウントとオフラインアカウントにより異なります。それぞれの支払い方法は以下の通りです。
アカウントの種類 | 作成方法 | 支払い方法 |
---|---|---|
オンラインアカウント | LINE広告をオンラインで申し込み、作成したアカウント | クレジットカード / LINE社が発行するクーポン |
オフラインアカウント | オンライン以外(代理店や営業担当経由など)で申し込み、作成したアカウント | 請求書払いのみ(クレジットカード・クーポンは利用不可) |
クレジットカードは、VISA、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブの主要ブランドが利用可能です。この点も踏まえて、自社に合った方法を選びましょう。
LINE広告費用の仕組みを理解して、費用対効果を高めよう!

本記事では、LINE広告の費用や料金体系、費用対効果を高めるために押さえるべきポイントを詳しく解説しました。
【LINE広告の費用対効果を高める3つのポイント】
- 自動入札で入札額を最適化する
- ターゲティング機能を利用して配信を効率化する
- 視認性の高い広告デザインとレイアウトを意識する
LINE広告費用は、広告主が自由に予算を設定できる柔軟な料金体系が特徴です。
まずは「クリック課金」「インプレッション課金」「友だち追加課金」の3つの課金方式を理解し、自社の配信目的に合わせた戦略を立てましょう。
さらに、ターゲティング機能の活用や広告デザインの工夫によって、費用対効果を一層高めることができます。今回解説したポイントを参考に、効果的なLINE広告運用を実践してみてください。