「LINE公式アカウントって、複数使い分けられるのかな」
「そもそも複数アカウントを作るメリットとデメリットはあるのかな」
ビジネスでLINEを活用したいけれど、アカウントの使い分けに悩んでいる企業もいるのではないでしょうか。
複数の店舗やサービスを展開している場合、それぞれに特化した情報を届けるためにアカウントを分けると、管理が煩雑になると心配になりますよね。
そこで本記事では、LINE公式アカウントを複数作成する方法とそのメリット・デメリットを徹底解説します。
また、PCとスマホそれぞれのアカウント作成手順も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
LINE公式アカウントは複数のアカウントを作成できる?

LINE公式アカウントは複数作成できます。
- LINE公式アカウントは複数作成可能
- LINEビジネスID1つで100個まで作成できる
- 1つのアカウントを複数人で管理することも可能
複数のアカウントを作りたい方向けに、それぞれのポイントを解説します。
LINE公式アカウントは複数作成可能
LINE公式アカウントは複数のアカウントを作成できるため、複数の店舗を展開している企業や異なるターゲット層に対して情報発信をしたい場合、効率的に運用できます。
LINE公式アカウントを分けると、より顧客ニーズに合った情報の配信が可能です。
また、それぞれのアカウントで担当者を決めておくと、コミュニケーションの質も向上するのでおすすめです。
LINEビジネスID1つで100個まで作成できる
LINE公式アカウントは、1つのLINEビジネスIDにつき100個まで作成でき、アカウントが100個作成できれば、多くのビジネスシーンで顧客対応をカバーできます。
LINE公式アカウントの開設には、まずLINEビジネスIDを取得しなければなりません。ID取得には個人のLINEアカウントまたはメールアドレスが必要になります。
LINEビジネスIDを一つ取得すれば、複数のLINE公式アカウントを運用するための基盤が整います。
1つのアカウントを複数人で管理することも可能
複数のアカウントを作成しなくても、LINE公式アカウントは1つのアカウントを複数人で管理できる機能が備わっています。
具体的には、アカウントごとに複数の管理者を追加し、それぞれに異なる権限を付与できるのです。「管理者」「運用担当者」「運用担当者(配信権限なし)」など、役割に応じた権限設定ができるため、チームでの効率的な運用が可能です。
1つのアカウントを複数人で管理できる機能を使えば、担当者ごとに役割分担ができ、チームでの効率的な運用が実現します。
LINE公式アカウントで複数アカウントを作成するメリット

LINE公式アカウントで複数アカウントを作成するメリットは、以下の4つです。
- 各アカウントで月200通まで無料配信できる
- 複数の事業や店舗などでアカウントを使い分けられる
- チャットを管理しやすくなる
- よりユーザー目線の配信ができるようになる
積極的に情報発信を行いたい企業は、それぞれのメリットを正しく理解しましょう。
各アカウントで月200通まで無料配信できる
LINE公式アカウントのコミュニケーションプランでは、月額費用0円で200通のメッセージを無料配信できます。
アカウントごとに無料配信枠が適用されるので、もし3つアカウントを開設した場合、合計で月600通のメッセージを無料で配信できる計算になります。
複数のアカウントを運用すれば、キャンペーン情報やクーポン、重要なお知らせなど、より多くの顧客に無料で届けられるでしょう。
複数の事業や店舗などでアカウントを使い分けられる
もし複数の店舗を運営している場合、それぞれのアカウントを作成すれば、地域に特化した情報やキャンペーンを各店舗の顧客に向けて配信できます。
また、異なる製品ラインやサービスを提供している企業は、アカウントを通じて関心のある顧客にピンポイントで情報を届けられるのがメリットです。
目的別にアカウントを分けると、顧客は自分にとって必要な情報のみを受け取れるようになります。
さらに、無関係な情報によるストレスを軽減できるため、ブロック率の低下にもつながります。
チャットを管理しやすくなる
LINE公式アカウントを複数に分けて運用すれば、チャット対応がスムーズになり、管理の手間を減らせます。
1つのアカウントで複数店舗をまとめて対応している場合、問い合わせがどの店舗宛なのかを都度確認する必要があり、スピーディに対応できません。
さらに、担当者の割り振りや情報の仕分けにも手間がかかり、現場での混乱を招くこともあります。
一方、店舗ごとにアカウントを分けると、メッセージは直接該当店舗へ届き、対応までの流れがスムーズになります。
また、担当者単位でアカウントを分けることで関係のない情報を閲覧する機会が減り、セキュリティ面でも安心です。
よりユーザー目線の配信ができるようになる
LINE公式アカウントを複数に分けると、ユーザーの属性や関心に応じた情報を的確に届けられるようになるのがメリットです。
1つのアカウントで幅広い層に一斉配信すると、内容が画一的になりやすく、ユーザーにとっては不要な情報も含まれてしまいます。
しかし、地域・年齢層・興味・購買履歴などに応じてアカウントを分けると、それぞれのユーザーに最適化された情報だけを届けられるので、満足度や反応率の向上につながります。
結果として、企業への信頼感が高まり、問い合わせや購入などのアクションにも結びつきやすくなるでしょう。
LINE公式アカウントで複数アカウントを作成するデメリット

LINE公式アカウントで複数アカウントを作成すると、以下のようなデメリットも発生します。
- 複数のアカウントを管理する手間がかかる
- 友だちはアカウント間で共有できない
- それぞれのアカウントで料金が発生する可能性がある
- 複数アカウントの一元管理はできない
ユーザーに不利益にならないよう、複数アカウントを作成するデメリットも解説します。。
複数のアカウントを管理する手間がかかる
複数のLINE公式アカウントを運用する場合、アカウントごとの設定・更新作業や運用状況の把握に手間がかかるため、複数アカウント運用の体制づくりが欠かせません。
具体的には、各アカウントに担当者を割り振る、運用ルールをマニュアル化するなど、管理業務の負担を軽減する工夫が必要です。
さらに、業務の煩雑化を防ぐためには、定期的な情報共有や外部のLINE連携ツールの活用も必要です。
運用体制が整っていないと、アカウントの放置や更新漏れにつながるおそれもあるため、早い段階で運用フローを整備しておきましょう。
友だちはアカウント間で共有できない
LINE公式アカウントはアカウントごとに独立しており、友だちリストを他のアカウントと共有・統合できません。そのため、複数のアカウントを運用する場合は、それぞれで友だちを集める必要があります。
ブランドや店舗ごとにアカウントを分けていると、個別に集客施策を講じなければならず、運用の手間やコストが増えます。
全体では多くの友だちを獲得していても、配信はアカウント単位となるため、情報の拡散力が分散しやすいのもデメリットです。
また、ユーザー側も複数のアカウントをフォローする必要があるため、手間を感じやすく、フォロー離脱やエンゲージメントの低下につながる可能性もあります。
アカウントごとにターゲットや配信内容を明確にし、各アカウントへの登録を促す導線やコンテンツに一貫性を持たせると、分散による運用効率の低下をある程度防げます。
それぞれのアカウントで料金が発生する可能性がある
複数のLINE公式アカウントを運用する場合、各アカウントで有料プランに加入すると、それぞれに月額料金が発生します。複数アカウント運用は、全体のコストが大きくなるリスクがあります。
LINE公式アカウントには無料プランと有料プランがあり、無料プランでは月間のメッセージ配信数に200通という上限があります。アカウントごとに無料枠内で運用できれば費用はかかりませんが、配信数が多くなる場合は有料プランを検討しなければなりません。
アカウントを作成する際には、事前にそれぞれの配信数や活用目的を見積もっておくと予算内で運用可能です。
複数アカウントの一元管理はできない
複数のLINE公式アカウントは管理画面が個別に分かれているため、アカウントごとに都度ログインして切り替える必要があります。
友だち数や配信実績、分析データなどを一つの画面でまとめて確認できず、各アカウントからデータを収集・集計する手間が発生します。
複数店舗やブランドを運用している場合は、成果を横断的に把握しにくく、全体の効果測定や改善が難しくなるのがデメリットです。
対応策としては、管理担当者を明確にして運用の効率化を図ったり、運用ルールを整備したりします。
また、必要に応じて外部のLINE拡張ツールの活用も検討しましょう。
【PC・スマホ】複数のLINE公式アカウントの作り方

複数アカウントを作成したことがない方向けに、PC・スマホでの複数アカウントの作り方を紹介します。
- PC(Web版)で2つ目以降のアカウントを作る手順
- スマホアプリで2つ目以降のアカウントを作る手順
どちらも難しくないので、一緒に操作してみましょう。
PC(Web版)で2つ目以降のアカウントを作る手順
2つ目以降のLINE公式アカウントを作成する場合は、PCの管理画面から以下の手順で簡単に行えます。
- LINE Official Account Managerにアクセスし、LINEビジネスIDでログイン
- 左側のメニューから「作成」をクリック
- 表示されるアカウント作成画面で、必要な情報(アカウント名、業種など)を入力
- 入力内容を確認し、「確認」をクリックすると、新しいアカウントが作成される
- 作成されたアカウントは、画面上部のアカウント名をクリックし、「すべてのアカウント」から確認・切り替えが可能
上記の手順で、簡単に新しいアカウントを作成できます。
スマホアプリで2つ目以降のアカウントを作る手順
同様に、スマートフォンのLINE公式アカウントアプリからも、以下の手順で2つ目以降のアカウントを作成できます。
- LINE公式アカウントアプリを起動し、ログイン
- 画面左上のメニューアイコン(三本線)をタップ
- 表示されるアカウントリストから、「+アカウントを作成」または同様の文言のボタンをタップ
- 必要な情報(アカウント名、業種など)を入力し、「確認」をタップ
- 入力内容を確認し、「作成」をタップすると、新しいアカウントが作成される
- 作成されたアカウントは、メニューアイコンから表示されるアカウントリストに追加され、簡単に切り替えて管理できる
上記の手順で、スマホアプリからもWeb版と同様に複数アカウント作成が可能です。
複数のLINE公式アカウントを効率的に管理するポイント

最後に、複数のLINE公式アカウントを効率的に管理するポイントを3つ紹介します。
- 本当に複数のアカウントが必要か考慮する
- 各アカウントの用途や目的を決定する
- 使い分け方を明確にする
複数アカウントの導入を検討している方は、上記をふまえて決めましょう。
本当に複数のアカウントが必要か考慮する
まずは、現在抱えている課題や達成したいマーケティング目標を明確にし、単一のアカウントでは解決できないのかを深く掘り下げて検討しましょう。
配信したい情報のターゲットを分けたいという目的の場合、LINE公式アカウントのセグメント配信機能を活用すると、複数のアカウントを開設せずに情報発信が可能になる場合があります。
さらに、外部のLINE拡張ツールの中には、一つのアカウントで複数の店舗や部門を管理できる機能を備えたものもあり、運用工数を抑えつつ複数アカウントのように使い分けが可能です。
無計画にアカウント数を増やしてしまうと、管理が行き届かないリスクもあります。効果的な運用が難しくなるだけでなく、運用コストが増加するおそれもあるため、複数アカウント作成は慎重に判断しましょう。
各アカウントの用途や目的を決定する
複数のLINE公式アカウントを運用する場合は、各アカウントの用途や目的を明確に設定する必要があります。役割を明確にすれば、配信内容やターゲット顧客、効果測定の指標が具体化され、成果につながる運用が可能です。
たとえば、地域ごとに展開している店舗はエリア別アカウントを作成し、地域限定キャンペーンやイベント情報を配信すると、エンゲージメント向上が期待できます。
また、商品ラインが多岐にわたる場合は、カテゴリ別アカウントを用意すると、関心の高い顧客層に対して専門性のある情報提供が可能です。
それぞれの目的設計によって、「誰に、何を、どう伝えるか」という基本戦略が明確になり、発信する情報の内容がターゲットのニーズに合致しやすくなります。その結果、顧客満足度の向上や、効果的なコミュニケーションにもつながります。
使い分け方を明確にする
複数のLINE公式アカウントを運用する際は、顧客に情報伝達を素早く行うため、各アカウントの役割や使い分け方を明確に定める必要があります。
具体的には、「新商品やキャンペーン情報を配信するアカウント」と「問い合わせやサポートに対応するアカウント」など、目的別に役割を分けて運用すると、情報が届くべき相手に届きやすくなります。
また、各アカウントの使い分けを顧客に理解してもらうためには、アカウントのプロフィールや配信内容を明確に区別しましょう。
さらに、それぞれのLINE公式アカウントへ誘導するための導線設計を変えるのも、各アカウントを使い分けるポイントです。
アカウントの使い分けを徹底すると、顧客がストレスを感じずに必要な情報やサポートを受け取れ、ブロック率の低下やエンゲージメントの改善にもつながります。
複数のLINE公式アカウントを活用して運用の幅を広げよう

本記事では、LINE公式アカウントを複数作成する方法や、そのメリット・デメリット、効率的に管理するポイントなどを解説してきました。
複数のアカウントを持つと、顧客層に合わせたきめ細やかな情報発信や、無料メッセージ数の増加などのメリットがある一方、管理の手間や友だち数の分散などの懸念事項も発生します。
【複数アカウント運用のポイント】
- 本当に複数アカウントが必要かどうか慎重に検討する
- 各アカウントの用途や目的を明確にする
- アカウントの目的に合わせた使い分け方を定める
複数のアカウントを運用する際は、それぞれの特性を理解し、目的に合った運用体制を構築することをおすすめします。
本記事を参考に、LINE公式アカウントを複数活用して、顧客とのつながりを強化しましょう。