LINE公式アカウントとメルマガの違いとは？メリットと注意点を解説

「メルマガとLINE、結局どっちが効果あるの？」
「ラインメルマガって本当に届くの？開封されるの？」

情報発信の手段として昔から使われてきたメルマガですが、近年ではLINE公式アカウントを使ったラインメルマガが注目されています。登録や開封のしやすさ、即時性など、LINEならではの強みも多く、ラインメルマガを活用したいと考えてる企業も多いのではないでしょうか。

とはいえ、LINEのやり方やすぐに移行すべきか悩む方も少なくありません。

そこでこの記事では、従来のメルマガとLINE公式アカウントを比較しながら、ラインメルマガとしてLINEを活用するメリット・デメリット、そして正しい使い分けのポイントまで分かりやすく解説します。

【どっちがいい？】LINE公式アカウントとメルマガの特徴を比較

結論として、リアルタイム性や反応率を重視するならLINE、コストや長文配信を重視するならメルマガがおすすめです。

それぞれの特徴を以下の表にまとめました。

比較項目	LINE公式アカウント	メルマガ
開封率	高い通知で届くため	低め迷惑メールに入ることもある
即時性	高いすぐに読まれる	やや低いタイムラグが発生しやすい
情報量	少なめ文字数制限あり	多い長文配信も可能
コスト	無料枠あり配信数によっては有料）	無料または低コストで一斉配信可能
反応率エンゲージメント	高いユーザーとの距離が近い	低め読み流されることも多い
導入の手軽さ	スマホで簡単に始められる	配信スタンドなどの設定が必要

それぞれに強みと弱みがあるため、配信の目的やターゲットに応じて使い分けることが重要です。

メルマガからLINE公式アカウントに移行する7つのメリット

従来のメルマガ配信からLINE公式アカウントへ移行することで得られる主なメリットを以下の7つに絞ってご紹介します。

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

ユーザー数が多い

LINEは圧倒的なユーザー数を誇るため、多くの見込み顧客にリーチできます。

日本国内でのLINEの月間アクティブユーザーは9,500万人を超えており、SNSやコミュニケーションアプリの中でも最も使われているコミュニケーションツールです。

一方で、メルマガはメールアドレスを集める必要があるため、リストの獲得ハードルが高い傾向にあります。

実際に若い世代を中心に「メールはほとんど使わない」という割合が増えており、LINEの方が接触機会を持ちやすいのが現状です。

つまり幅広い層にアプローチしたい場合は、LINE公式アカウントのほうが顧客へのリーチを最大化できるツールと言えるでしょう。

アクティブ率が高い

LINEは日常的に利用されているため、配信メッセージが読まれやすいです。

メルマガは未読のまま開封されずに忘れられることも少なくありません。
しかし、LINEは連絡手段として最も活用されているコミュニケーションツールなので、アクティブ率が高いのが特徴です。

通知を確認する習慣が根付いているため、メッセージが届いた瞬間に見られる可能性が極めて高い傾向にあります。

友だち追加の手順が簡単

LINEの友だち追加はシンプルで、リスト獲得のハードルが低いのが特長です。

メルマガの場合、名前・メールアドレス・同意確認など複数の入力が必要ですが、LINEではQRコードを読み取るかリンクをクリックするだけで登録が完了します。

登録までの導線が短いLINE公式アカウントは、リストマーケティングを強化するうえで効果的な手段となります。

開封率が高い

LINEのメッセージは開封率が非常に高いため、情報を確実に届けられます。

メルマガの一般的な開封率は10〜20%程度と言われていますが、LINEの場合は50〜70%と、約3倍以上の差があります。

開封率の高さはそのまま反応率に直結するため、配信効果を最大化したいならLINE公式アカウントがおすすめです。

リアルタイムで読んでもらいやすい

LINEはタイムラグなく読んでもらえるため、即時性が求められる配信に最適です。

メルマガの場合、届いていても「後で読もう」と思われがちですが、LINEは通知に気づいた瞬間に開封されやすい傾向にあります。
特にセール情報やイベントの案内など、時間が勝負の配信では開封スピードの差が大きく出ます。

具体的には「本日限定」など緊急性のあるオファーを届ける場合、LINE経由の反応率が高くなる傾向があります。

このように、スピード感のあるコミュニケーションを重視するなら、LINE公式アカウントの即時性は大きな強みと言えるでしょう。

無料ではじめられる

LINE公式アカウントは無料プランが用意されており、気軽にスタートできます。

初期費用や月額費用が発生するメルマガ配信サービスと比べて、LINEはまず無料で始められるのが大きな魅力です。

「コミュニケーションプラン」であれば月200通まで無料で配信でき、費用対効果が明確化したら有料プランに移行することも可能です。

いきなり有料で使いたくない、可能かな限り低コストで始めたいと考えてる個人事業主や中小企業にとっては、導入ハードルが低いと言えるでしょう。

集客や販促に役立つ機能が豊富

LINE公式アカウントには、メルマガにはない販促支援機能が多く搭載されています。

クーポン配信やショップカード、リッチメッセージ、セグメント配信など、多機能な点もLINEの大きな魅力です。

一方で、メルマガは基本的に「文章による一斉配信」が中心で、機能面では制限があります。

つまり、配信だけでなく販売促進ツールとしても活用できるのがLINE公式アカウントの強みなのです。

メルマガからLINE公式アカウントに移行するデメリット

メルマガに比べて利便性の高いLINE公式アカウントですが、すべての場面で優れているわけではありません。ここでは、LINE公式アカウントへ移行する際に考慮すべきデメリットを以下5つ説明します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1度に配信できる情報量に制限がある

LINE公式アカウントはメルマガと比べて、1通で伝えられる情報量が少ないデメリットがあります。

LINEは短文中心のチャットツールであり、長文を読むことに慣れていないユーザーが多いです。最大文字数など制限があり、長い文章や多量の画像を一度に送るのには不向きと言えます。

そのため、LINEでの配信では「伝えたい情報を端的にまとめる工夫」が求められる点に注意が必要です。

ブロックされるリスクがある

LINE公式アカウントは、ユーザーにブロックされる可能性が高いリスクもあります。

これは、LINEが日常的なコミュニケーションツールであるため、「営業色の強い配信」や「配信頻度が高すぎるメッセージ」は、ユーザーの不快感につながりやすい傾向にあるためです。

たとえば毎日のように商品案内を送ると、受け手は「うるさい」と感じてブロックしてしまいます。一度ブロックされると、そのユーザーへの配信は一切できなくなるため、注意してください。

利用できない業種やサービスもある

LINE公式アカウントは、すべての業種やサービスで自由に使えるわけではありません。

LINE社のガイドラインで禁止されている業種があり、アカウントの開設や運用が制限されるケースがあるためです。たとえば、成人向けサービスや仮想通貨関連、マルチ商法などは開設自体が認められていません。

仮にメルマガでは問題なく配信できたとしても、LINEではそもそもアカウントが作れない場合があります。

そのため、事前に「自社の業種がLINEの利用対象になっているか」を必ず確認することが重要です。

配信数によっては有料プランの契約が必要

LINE公式アカウントは無料で始められますが、配信数が増えると有料プランへの切り替えが必要になります。無料プランには「月200通まで」という明確な上限があるからです。

ユーザー数が増えると、すぐに上限を超えてしまい、追加の配信にはコストが発生します。

たとえば、100人のリストに月2回配信するだけで、すでに有料プランが必要になる計算です。さらに、リッチメッセージやセグメント配信などの高度な機能も有料プランでないと使えません。

したがって、長期的に運用する場合は「運用コストの見積もり」も重要なポイントとなります。

運用負担が増える

運用負担の増加にも注意しましょう。

LINE公式アカウントは、メルマガ以上に配信タイミングやメッセージ内容の設計が重要であり、また配信後の反応にも即時対応が求められるため、手間がかかるケースが多くなります。

具体的には、以下があげられるでしょう。

上記の通り、配信機能以外の作業も増える傾向にあります。

そのため、「LINEは手軽に始められる」というイメージだけで導入すると、予想以上にリソースを割くことになってしまうかもしれません。実際に導入する際は、こうした運用負担も見越してシミュレーションしてみてください。

メルマガとLINE公式アカウントを使い分けるポイント

メルマガとLINE公式アカウントは、それぞれ異なる強みを持つため、目的や配信する情報の性質によって使い分けることが重要です。

 一方に偏るのではなく、用途ごとに上手に併用することでより効果的なリストマーケティングが実現できます。

ここでは、「情報量の多さ」と「リアルタイム性」という2つの軸で、適した使い方を解説します。

情報量の多さで使い分ける

情報量の多さの観点から言うと、「伝えたい情報が多い場合はメルマガ」、「シンプルな連絡ならLINE公式アカウント」が向いています。

メルマガは文字数や構成の自由度が高く、1通のメールで多くの情報を盛り込めるのに対し、LINEは短文でのやり取りに適しているからです。

たとえば、新商品の詳細説明やキャンペーン内容、複数のリンクを含めた案内などはメルマガの方が読者に伝わりやすいでしょう。

一方、イベント当日のリマインドやクーポン配信などは、LINEの方が手軽に見てもらえるという特徴があります。

情報のボリュームに応じて配信手段を選ぶことで、読者にストレスなく情報を届けることが可能です。

情報のリアルタイム性で使い分ける

リアルタイム性の観点では、「すぐに届けたい情報はLINE公式アカウント」「計画的に届けたい情報はメルマガ」といった形で使い分けるのが効果的です。

セール開始直前の告知や限定商品の入荷案内など、スピードが求められる情報はLINEで送ることで、開封率や反応率の向上が見込めます。
一方、定期的なコラムや、あらかじめ作り込んだストーリー形式の配信には、メルマガの方が読者の集中力を引き出せるでしょう。

情報のタイミングや目的に合わせて配信チャネルを選べば、読者とのコミュニケーションもより円滑に進められます。

LINE公式アカウントでメルマガのようなリストマーケティングを行うには？

LINE公式アカウントでも、ステップ配信やセグメント配信などの機能を活用することで、メルマガと同等のリストマーケティングが可能です。

LINEの配信機能は進化しており、従来のメルマガで使われていた「登録者ごとの自動配信」や「属性に応じた配信」も設定できるようになっているからです。

具体的には、Lステップなどの拡張ツールを使えば、以下のような配信ができます。

これらを活用すれば、LINE上でも従来のメルマガの同等の戦略が組めるようになります。
もしリストマーケティングについてより詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

LINE公式アカウントとメルマガで成果につながる配信を始めよう

LINE公式アカウントとメルマガは、それぞれ特徴が異なるため、目的に合わせて使い分けることが重要です。

LINEは開封率や即時性に優れ、ユーザーとの距離を縮めやすいのが魅力。一方、メルマガは長文配信や詳細な情報提供に向いています。

まずはLINE公式アカウントを開設し、自分のビジネスに合った配信スタイルを実践してみましょう。