「LINE公式アカウントを活用したいが、なるべくお金をかけたくない」
「LINE公式アカウントを導入したものの、活用方法が分からずにコストだけかかっている」
LINEアカウントの料金に関して、上記のような悩みをもつ方も多いのではないでしょうか。
LINE公式アカウントは、料金プランを正しく選び、運用のポイントを押さえることで、効率的かつ費用対効果の高い集客・販促ツールとして活用できます。
本記事では、LINE公式アカウントの料金プランを分かりやすく解説し、コストを抑えながら最大限に活用するための方法を紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
LINE公式アカウントの3つの料金プラン

LINE公式アカウントは下記3つのプランで構成されています。
月額費用(税別) | 無料メッセージ数 | 追加メッセージ料金 | おすすめのユーザー | |
---|---|---|---|---|
コミュニケーションプラン | 0円 | 200通 | 不可 | 使用感を試したい |
ライトプラン | 5,000円 | 5,000通 | 不可 | 小規模な店舗やニッチなターゲットを持つ企業 |
スタンダードプラン | 15,000円 | 30,000通 | ~3円/通 ※追加メッセージ数によって変動 | 全国規模でマーケティングを展開したい小売業やフランチャイズ展開している飲食店 |
各プランの詳細について、以下で確認していきましょう。
コミュニケーションプラン|月200通
コミュニケーションプランは公式LINEアカウントを取得した際に自動で登録されるプランです。
コミュニケーションプランは1ヶ月で最大200通までメッセージの送信が可能。LINE公式アカウントの使用感を試したい際におすすめです。
例えば、以下のように使用できます。
- 友だち200人の場合→月に1回
- 友だち50人の場合→月に4回
また、1人だけにメッセージを送信できないわけではないため、1人に200通のメッセージを送付することもできます。少人数とのやり取りを行いたい人にも最適なプランです。
ライトプラン|月5,000通
ライトプランは、1か月に5,000通までのメッセージ送信が可能です。以下のように使用が可能です。
- 友だち1,000人の場合→月に5通を全員に送信
- 友だち2,500人の場合→月に2通を全員に送信
ライトプランは、顧客層が比較的小規模な店舗やニッチなターゲットを持つ企業におすすめです。例えば、美容室、個人経営の飲食店、学習塾は、登録者数が1,000人未満の場合も多く、ライトプランの上限5,000通を活用しやすいでしょう。
また、広告にお金をかけられない中小企業やスタートアップ企業にも最適なプランです。
スタンダードプラン|月30,000通
スタンダードプランは、中規模から大規模のビジネスに適したプランです。最大30,000通のメッセージを送信できるほか、追加料金を支払うことでさらに多くのメッセージを送信することも可能。
例えば、月間で8万通のメッセージを送信する場合の料金は以下の通りです。
- 無料分:30,000通 × 0円 = 0円
- 追加分:最初の20,000通 × 3円 = 60,000円
- 次の30,000通 × 2.8円 = 84,000円
60,000円 + 84,000円 = 144,000円(税別)
30,000通を超えたメッセージは、送信量に応じて1通あたり最大3円から徐々に安くなる従量課金制を採用しています。
スタンダードプランの追加メッセージとは
先述した通り、追加メッセージとはスタンダードプランのみ備わっているプランで、30,000通の配信を終えた後に課金をすることでメッセージが追加で送付できる機能です。
追加メッセージは送付数が多いほど、お得に利用できる従量課金制のため、例えば30,000通の上限にプラスで100通送信する場合は費用対効果が低いと言えます。
追加メッセージ配信数の料金テーブルは以下の画像を参照ください。

引用:LINE公式アカウント
全国規模でマーケティングを展開したい小売業やフランチャイズ展開している飲食店などにおすすめのプランです。
LINE公式アカウントの料金の仕組み

「LINE公式アカウントの料金を抑えたい」「コストパフォーマンス良く使用したい」という場合は以下5つの仕組みを知っておきましょう。
- 月間のメッセージ配信数によって料金が異なる
- 1回の配信としてカウントされる吹き出しは最大3つ
- 配信数にカウントされるメッセージ
- 配信数にカウントされないメッセージ
- 配信数別の月額料金イメージ
月間のメッセージ配信数によって料金が異なる
LINE公式アカウントは3つのプランがあることを解説しましたが、月間のメッセージ配信数によって料金が異なります。
例えば、月に150通しか送信しない場合はコミュニケーションプランで問題ありません。しかし、月の配信数が200通以上を超える場合はライトプランやスタンダードプランがおすすめです。
料金を抑えるためにするべきことは、月の配信数によってプランを変更すること。
はじめにスタンダードプランに加入したとしましょう。しかし、時期によっては3,000通〜4,000通しか送付しない場合、ライトプランが適切です。
そのため、月単位でプランを変更して料金を抑えることが重要になるのです。
1回の配信としてカウントされる吹き出しは最大3つ
LINE公式アカウントでは、1回の配信で最大3つの吹き出しを送付することができます。
1つの吹き出しには500文字まで記載可能で、絵文字や記号も1文字としてカウントされるため、1回の配信で送れる文字数の合計は最大1,500文字です。
つまり、3つの吹き出しを配信=3つの配信数、になるわけではないということ。
例えば、1つ目の吹き出しで「お知らせ」、2つ目で「キャンペーン詳細」、3つ目で「リンク先情報」を分けて送るなど、情報を整理して伝えることができます。視覚的に見やすく、受け取ったユーザーにも分かりやすいメッセージになります。
配信数にカウントされるメッセージ
LINE公式アカウントでは、全てのメッセージがメッセージ通数としてカウントされるというわけではありません。
メッセージとしてカウントされるのは以下の2つです。
- メッセージ配信:通常のメッセージ配信
- ステップ配信:予定したタイミングで自動配信する機能
- Messaging API:「Push API」「Multicast API」「Broadcast API」「Narrowcast API」
ちなみに、1対1のメッセージのやり取りや友だち追加時の自動応答は課金対象に含まれません。
配信数にカウントされないメッセージ
次に配信数にカウントされないメッセージについて紹介します。カウントされないメッセージは以下の通りです。
- LINEチャットの送受信
- 応答メッセージ
- あいさつメッセージ
- Messaging APIの「Reply API」
例えば、友だち登録時に自動で送信されるウェルカムメッセージやユーザーからの問い合わせに対する自動応答などが該当します。通常の月間メッセージ通数に含まれないため、配信コストを抑えながらユーザーとの基本的なやり取りを行うことが可能です。
配信数別の月額料金イメージ
配信数別の月額料金イメージについて月50,000通・100,000通・200,000通を送信する場合を紹介します。
配信通数 | 月額固定費 | 追加メッセージ料金 | 合計 |
---|---|---|---|
50,000通 | 15,000 | 50,000通 × 3.0円 = 150,000円 | 165,000円 |
100,000通 | 15,000 | 50,000通 × 3.0円 + 50,000通 × 2.8円 = 290,000円 | 305,000円 |
200,000通 | 15,000 | 50,000通 × 3.0円 + 50,000通 × 2.8円 + 100,000通 × 2.6円 = 550,000円 | 565,000円 |
配信数に応じた料金計算を行うことで、必要な予算を事前に把握しやすくなります。
LINE公式アカウントの料金を抑える方法3選

LINE公式アカウントの工夫をすることで料金を抑えることができます。そこで、以下3つを紹介します。
- 配信数にカウントされないメッセージを活用する
- 一度に複数の吹き出しで配信する
- 属性で絞り込むセグメント配信を活用する
配信数にカウントされないメッセージを活用する
料金を抑える方法1つ目はカウントされないメッセージを活用すること。
主に以下のメッセージが該当します。
- LINEチャット
- 応答メッセージ
- あいさつメッセージ
- LINE VOOMの投稿
例えば、あいさつメッセージで単に「友だち追加ありがとうございます」だけでなく、ユーザーに次に行動を促すようなメッセージを配信するのも1つの方法です。
また、応答メッセージでは「営業時間を教えて」とメッセージが届いた際、自動で営業時間を返信するような設定も1つの手段と言えるでしょう。
月の配信数を抑えながら効果的なコミュニケーションを実現できます。
一度に複数の吹き出しで配信する
LINE公式アカウントでは、1回の配信で最大3つの吹き出しを先述しました。吹き出しを活用することで、1回の配信で多くの情報を効率よく届けられます。
具体的に説明すると、
- 吹き出し内容を分割して3回に分けて送信した場合→3回分の配信数としてカウント(配信対象が1,000人の場合、3,000通(1,000人 × 3回)として計算)
- 1回で3つの吹き出しを送信する場合→同じ内容を1回の配信で3つの吹き出しにまとめて送信すると、1回分の配信数としてカウント(配信対象が1,000人の場合、1,000通(1,000人 × 1回)として計算)
このように、同じ情報を送る場合でも、1回の配信にまとめることで大幅に配信数を削減できます。
ただし、配信数に囚われすぎるのは避けましょう。
単に情報を詰め込むだけでなく、情報を整理し、見やすさを意識した吹き出し構成を心がけるのが重要です。ユーザーの満足度を向上させることができます。
属性で絞り込むセグメント配信を活用する
セグメント配信とは、友だち登録をしているユーザーを特定の条件でグループ化し、そのグループにだけメッセージを送る方法です。
以下のような属性で配信対象を絞り込むことができます。
- 性別や年齢層
- 居住地や最寄り駅
- 購買履歴や行動データ(クーポン利用状況、クリック履歴など)
- 友だち登録時に回答したアンケート内容
例えば、自社が30代女性向けに新商品を売り出すとしましょう。
その際に、友だち登録されている人全員に配信をしても、30代女性以外の人に対して、興味を持たせることはできず、購入されません。
つまり、30代女性以外の属性には効果がなく、メッセージ送信数も無駄になるということです。
しかし、セグメント配信を活用すれば特定の顧客にだけ情報を届けられるため、配信数を無駄にすることなくアプローチが可能になります。
LINE公式アカウントの料金に関するQ&A

ここからはLINE公式アカウントの料金に関する質問についてまとめています。
プレミアムIDオプションとは?
プレミアムIDオプションは、LINE公式アカウントのランダムな英数字8文字のベーシックIDを、4文字以上の希望の文字列に変更できる有料サービスです。
わかりやすいIDや自社名に変更することで、ブランディングや検索性の向上、ユーザーの友だち追加率アップが期待できます。
月の途中で料金プランの変更はできる?
LINE公式アカウントは月の途中でプランの変更が可能です。
- プランをアップグレード:差額を支払うことで、差分のメッセージ通数が付与
- プランをダウングレード:申請した次月から適用、返金はありません
例えば、コミュニケーションプランを利用中で、今月中に5,000通を配信したい場合、月の途中でライトプランにアップグレードすれば、差額を支払い、すぐに5,000通分が利用可能になります。200通送付していた場合は4,800通送付可能です。
利用料金の支払い方法は選べる?
LINE公式アカウントの利用料金の支払い方法には「クレジットカード」と「請求書」の2種類から選べます。
支払いのタイミングは以下の通りです。
クレジットカード | 料金は「月額固定費」が月初に前払いされ、「追加メッセージ料金」は月末締めで翌月10日頃に後払い |
---|---|
請求書 | 月初に月額固定費が請求され、追加メッセージ料金は月末締め翌月10日頃に請求書が発行 |
また、請求書払いは認証済アカウントを取得したユーザーのみ利用可能です。
認証済みアカウントは、LINEから正式に承認を受けたアカウントのことで、認証を申請して承認される必要があります。
認証済アカウントにするのに追加料金はかかる?
LINE公式アカウントの認証済アカウントにするための申請や審査に追加料金はかかりません。認証済みアカウントの開設も無料で行えます。
認証済みアカウントにすることでLINEアプリの検索結果に表示されたり、友だち追加広告を利用したりできるため、企業や店舗運営者におすすめです。
申請と審査は無料なので、認証を希望する場合は積極的に手続きを行いましょう。
LINE公式アカウントの料金を理解してお得に利用しよう

本記事では、LINE公式アカウントの料金プランや仕組みについて解説しました。
LINE公式アカウントは料金を抑えるために配信数を削減しても効果的に活用できれば、顧客に適切なアプローチが可能です。その結果、売上の向上や自社の認知拡大が期待できるでしょう。
本記事を参考にLINE公式アカウントの料金を抑えて、効率よく使用してみてください。