「新規のお客様がなかなか増えない」
「どんな集客方法を試せばいいのかわからない」
美容室を経営しているものの、上記のような悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、美容室の集客がうまくいかない原因を整理し、集客力をアップさせる3つのポイントや、インターネットとオフラインで実践できる具体的な集客方法を紹介します。
美容室の集客力を高めたい方はぜひ参考にしてください。
美容室の集客がうまくいかない?考えられる原因

集客に課題を感じる美容室には、いくつかの原因があります。
- 競合店との差別化ができていない
- 新規顧客の呼び込み施策が不足している
- 既存顧客のリピート率が低い
それぞれの原因をひとつずつ掘り下げてみましょう。
競合店との差別化ができていない
現在、美容室の数はコンビニより多いと言われています。
激戦の中でお客様に選ばれるためには、近隣の店舗とどう違うかを明確に打ち出す「差別化」が重要です。
差別化をするためにも、まずは周辺エリアの競合店舗を調べ、サービス内容や価格帯、どのような顧客ニーズがあるのかを分析しましょう。そして収集した情報をもとに他店舗と差別化できる要素を洗い出し、自店舗の強みを積極的にアピールしていきます。
たとえば、「ボブスタイル専門」「ハイトーンカラーが得意」「クセ毛・多毛カットが得意」など、何かひとつでも特化した要素を持つと他店舗との差を生みやすくなります。
新規顧客の呼び込み施策が不足している
自店舗の予約状況をあらためて見直してみましょう。特に土日や平日の午前中・夜など、本来なら需要が見込める時間帯に空きが目立つ場合、新規顧客の呼び込みがうまくいっていない可能性があります。
まずはInstagramやホットペッパー、MEO対策など基本的な集客施策を確実に行うことが大切です。具体的な集客方法は後ほど詳しく紹介するので、自店舗で実施できているか確認してみてください。
既存顧客のリピート率が低い
新規集客に力を入れることは大切ですが、それだけでは売上は安定しません。
美容室業界の平均リピート率(90日以内)は、新規顧客30%、既存顧客70%とされており、リピーターをしっかり確保することが、経営の安定につながります。
継続的な来店につながらない理由としては、以下のような要素が挙げられます。
- 来店後のアフターフォローがない
- カウンセリングが施術内容の確認だけで終わっている
- 毎回「いつも通り」で済ませており、新しい提案がない
- 次回来店を想定した提案がない
- お客様ごとの記録を取っておらず、会話や提案が毎回リセットされている
その場限りの施術ではなく、お客様のライフスタイルや好みに合わせて次回以降のスタイルまで見据えて一緒に考えることで、信頼関係を築き、自然なリピートが得られるでしょう。
美容室の集客力をアップさせるポイント3選

ここからは、美容室の集客力を高めるためのポイントを3つ紹介します。
- 自店舗の強みを理解しコンセプトを明確にする
- メインとなるターゲットを設定する
- 来店につながる特典やキャンペーンを用意する
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
自店舗の強みを理解しコンセプトを明確にする
お客様に「選ばれる美容室」になるためには、自店舗の強みやコンセプトを明確にしましょう。コンセプトが曖昧なままだと、発信内容が定まらず、集客施策もブレてしまいます。
競合店舗をリサーチして自店舗の強みを整理したら、以下のように具体的なコンセプトとして言語化してみてください。
- 髪質改善に強み →「本気で髪を変えたい人のためのケア特化型サロン」
- 流行のデザイン提案が得意 →「毎月通いたくなるトレンド発信サロン」
- 完全予約・個室空間 →「人目を気にせずリラックスできる大人の隠れ家」
明確なコンセプトを持つことで、ウェブサイトやSNS投稿、内装デザインにも一貫性が生まれ、「ここに行きたい」と思われる美容室になります。
メインとなるターゲットを設定する
次に、コンセプトに合わせたターゲットの設定をしましょう。
ターゲットは年齢・性別・職業・年収・趣味に加え、美容代や美意識、ライフスタイル、髪の悩み、美容室に通う頻度まで細かく設定します。 以下は一例です。
- 28歳・女性/営業職/年収400万円
- 趣味:YouTubeで美容系動画を見る・平日夜のジム通い
- 美容代:月1.5万円前後/髪は乾燥しやすく広がりが悩み
- 忙しいが見た目には気を遣いたい/3〜4週に1度来店
具体的なターゲット像を描くことで、相手に響く訴求ができるようになり、集客の成果が出やすくなります。
来店につながる特典やキャンペーンを用意する
ターゲットが明確になったら、その人たちの「来店する理由」を作りましょう。
以下のような特典やキャンペーンを用意することで、ターゲットの来店行動を後押しできます。
- 平日14時までの予約で10%OFF
- 学生証提示で「カラー+トリートメント」割引
- Instagramフォローで500円引き
- 誕生月の初回予約で「トリートメントサービス」
- 2名以上の同時予約でホームケアアイテムをプレゼント
ターゲットの興味や行動パターンに沿った動機付けを行うことで、スムーズに集客へとつなげることができます。
また、来店につなげるだけでなく、次回予約の提案やアフターフォローなど、再来店につなげる工夫も重要です。
インターネットを活用した美容室の集客方法

美容室を探すとき、多くの人がインターネットで情報を調べます。自店舗の魅力を発信し、検索で見つけてもらいやすくすることが、来店数を増やすためのポイントです。
ここでは、インターネットを活用した5つの集客方法を紹介します。
- SNS(Instagram・Facebook・X)を活用する
- 美容ポータルサイトに登録する
- オンラインで予約できるシステムを導入する
- MEO対策で地域の顧客にアプローチする
- 自社ホームページやブログを作成する
ひとつずつ見ていきましょう。
SNS(Instagram・Facebook・X)を活用する
Instagram・Facebook・XといったSNSは、美容室の魅力をダイレクトに伝えられる強力な集客ツールです。
Xはキャンペーンの拡散やリアルタイムな情報発信、Facebookは地域密着型の発信、Instagramではビジュアル重視の投稿といった、それぞれのSNSの特徴に合わせた情報発信がおすすめです。
なかでもInstagramは、写真や動画で施術例や店内の雰囲気を伝えやすく、美容室との相性が抜群。特にリールは、多くのユーザーにリーチできるため認知拡大や、新規集客に効果的です。
美容ポータルサイトに登録する
美容ポータルサイトは、店舗情報やメニュー、クーポン、口コミなどが店舗ごとにまとまって掲載されている集客専用サイトです。
多くの人が美容室選びに利用しているため、登録することで来店につながるきっかけを増やせます。代表的なサイトは以下の通りです。
- ホットペッパービューティー
- 楽天ビューティー
- minimo(ミニモ)
ただし、ネガティブな口コミを書かれてしまうと集客に影響するリスクがあるので注意が必要です。また、ポータルサイト経由の来店者はリピート率が低めの傾向があるため、集客後は自店舗に定着してもらえるような施策も合わせて考えましょう。
オンラインで予約できるシステムを導入する
24時間対応のオンライン予約システムを導入すれば、営業時間外でも予約を逃さず、集客のチャンスを広げることができます。加えて、以下のようなメリットもあります。
- 電話対応の負担軽減
- 顧客情報の蓄積・活用
- 予約ミスの防止
- 業務の効率化
ポータルサイトにも予約機能はありますが、掲載をやめると使えなくなり、顧客データも引き継げない場合があります。
安定した経営を目指すなら、自店舗で予約管理ができる体制を整えることが大切です。ポータルサイトは、新規獲得の手段として上手に活用しましょう。
MEO対策で地域の顧客にアプローチする
MEO(Map Engine Optimization)は、Google検索やGoogleマップに店舗を表示させるための対策です。
「エリア名+美容室」「〇〇駅 美容室」などのキーワードで検索されたときに上位に表示されれば、ユーザーに発見されやすくなります。
MEO対策にはGoogleビジネスプロフィールが必須ですが、登録は無料です。店舗名・住所・電話番号・営業時間・写真・HPリンクなどを正確に入力し、常に最新の情報を保ちましょう。
そのまま予約ができる状態にしておけば、来店につながる可能性が高まります。
自社ホームページやブログを作成する
ホームページやブログは、SNSやポータルサイトでは伝えきれない情報まで伝えることができる場です。店舗のこだわりや、施術への思い、お客様の声、ビフォーアフターの事例などを詳しく発信できます。
ホームページはターゲットに響く構成やデザインを意識して作成することで共感を得やすくなり、リピーターの獲得にもつながるでしょう。自店舗で制作が難しい場合は、専門の制作会社に依頼するのもひとつの方法です。
オフラインで美容室の集客を強化する方法

インターネットを活用して集客をしながら、オフラインでの集客も強化するとより効果的です。ここからは、実践しやすいオフラインの集客方法を3つ紹介します。
- お友だち紹介キャンペーンを導入する
- チラシを配布する
- 看板やPOPを設置する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
お友だち紹介キャンペーンを導入する
集客を強化したいなら、「紹介キャンペーン」を積極的に取り入れるのがおすすめです。
すでに通ってくれているお客様は店舗の魅力を理解しており、その友人も似た価値観を持っているケースが多いため、紹介は非常に効果的な集客方法です。
また、友人や家族からの紹介は安心感があり、初めての来店でも信頼感を持って利用してもらえるのが強みでもあります。リピートにつながりやすく、長期的な売上アップも見込めるでしょう。
紹介キャンペーンを導入する際は、紹介者と紹介された方の両方に割引クーポンや特典を用意し、お互いにメリットのある仕組みにすることで、紹介の連鎖が生まれやすくなります。
チラシを配布する
地域密着型の美容室や住宅街にある店舗であれば、チラシの配布は今でも有効な集客手段です。チラシには、地図や営業時間などの基本情報に加えて、以下のような工夫を盛り込むことで反応率が高まります。
- 目を引くカラーやレイアウト
- 魅力的なキャッチコピー
- 初回限定や期間限定のクーポン
- 明確なターゲットに合わせた内容
- 店舗の強みや雰囲気が伝わる紹介文
配布は一度で終わらせず、一定期間継続することで地域内での認知が高まります。またターゲット層が多く住むエリアを見極めて配布することも、チラシの反響を高めるポイントです。
看板やPOPを設置する
美容室の存在を知ってもらうためには、看板やPOPの活用が効果的です。
特に、ビル内にある店舗や、外から店内が見えない店舗では、看板が「ここに美容室がある」と知らせる重要な手段となります。
手作り感のある看板やPOPは、親しみやすく目を引きやすいのでおすすめです。
季節ごとのキャンペーンや人気メニューなど、タイムリーな情報を掲示すれば、より多くの関心を引くことができるでしょう。
看板やPOPを見て美容室の存在を覚えてもらえれば、すぐに来店につながらなくても、後日ネットで検索されたり思い出して来店してくれる可能性があります。
美容室の集客後にリピーターを獲得するならLINEの活用がおすすめ

これまで、美容室の集客方法について紹介してきましたが、新規のお客様を獲得できたあとは、リピーターにつなげるための関係づくりがとても重要です。
そこでおすすめなのが、LINE公式アカウントです。LINE公式アカウントなら、予約受付やクーポン配信、施術後のフォローまで、すべてLINE上で完結できます。
さらに、来店履歴や施術内容を記録できるので、お客様一人ひとりに合わせた対応ができ、信頼関係の構築にもつながるでしょう。
美容室でのLINE公式アカウント活用について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。


美容室の集客力を高めて、リピーターを増やそう!

本記事では、美容室の集客がうまくいかない原因から、集客力を高めるための具体的な方法を紹介しました。
【美容室の集客力をアップさせる3つのポイント】
- 自店舗の強みを理解しコンセプトを明確にする
- メインとなるターゲットを設定する
- 来店につながる特典やキャンペーンを用意する
また、SNSやMEO対策、ポータルサイトといったオンライン施策に加え、紹介キャンペーンやチラシ配布などのオフライン施策も組み合わせることで、より効果的な集客が可能になります。
リピーター獲得にはLINE公式アカウントの導入もおすすめです。お客様との関係を深めながら、リピート率の向上を目指しましょう。